
この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。
『ダーク・マター』シーズン1:概要
キーワード
- マルチバース
- 人生の分岐点
- 愛とキャリア
- 「もしも」の世界
- ブレイク・クラウチの小説

イントロダクション

作品の導入部分をまとめてみました
大学教授のジェイソンは、妻ダニエラと息子チャーリーの三人家族。単調な日常を繰り返す日々は味気なく、やる気のない学生たち相手の講義は虚しくなるばかり。そんなジェイソンの世界は、友人のライアンが権威あるパヴィア賞を受賞した日を境に一変する。
妻の勧めで顔を出したライアンの祝賀会の帰り道、ジェイソンは仮面をつけた男に襲われたのだ。怪しげな注射を打たれ意識を失ったジェイソンが目覚めると、そこはよく似た別の世界だった。その世界のジェイソンは物理学者として成功したキャリアはあるが、妻も息子もいない。自宅にいるのはセラピストのアマンダという女性だった。
評価



データは記事執筆時のものです
IMDb:7.6/10
ロッテントマト
トマトメーター(批評家による評価):81%
ポップコーンメーター(一般視聴者による評価):81%



批評家も一般視聴者も高評価!
ツッコミどころはあるけれど、満足度高し!
『ダーク・マター』シーズン1:感想



ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください
このドラマをチョイスしたきっかけは、主人公ジェイソンの友人ライアン役で出演しているジミ・シンプソンです。
つい最近、彼が出演した『ブレイクアウト・キング』という昔のドラマを観ることがあって、「最近はどんな作品に出演してるんだろう」という興味から、この作品に行き着いたのです。
そんなちょっとした変化球から見つけた作品でしたが、調べてみたらビックリ!
『ダーク・マター』はあの脱出不可能の町を舞台にした『ウェイワード・パインズ』の原作者ブレイク・クラウチ自ら製作総指揮・脚本を務めると知り、がぜん興味を持って視聴しました。
ややこしくなるので、この記事では以下のように表記します。
人生を奪われた側 = ジェイソン#1 (世界線も#1)
人生を奪った側 = ジェイソン#2 (世界線も#2)
「別の人生」という禁断の迷宮
『ダーク・マター』は、「あの時、違う選択をしていたら」という誰もが一度は思う問いを、マルチバースという迷宮を使って描く作品です。
でも!実はワタクシ、マルチバースの作品って苦手なんです。
重箱の隅をつつくような性格が災いして、頭の中が辻褄合わせでぐるぐるしてしまい眠れなくなってしまう……(;´∀`)
でも、この『ダーク・マター』は、単なる「パラレルワールドのSF」ではなく、人間の普遍的な後悔や憧れといった「心」を描いた作品でした。
「人生の選択」って、胸の奥がチクッとするテーマですよね。
どんなに現状が幸せでも、100%満足することなんてなくて、誰もが心の中に「選ばなかった人生への未練」をこっそり飼っているものだと思うのです。
人生を奪われた側のジェイソン#1にしても、「もしも、あの時、研究者の道を選んでいたら……」という思いが見え隠れしていましたもの。
だからこそ、ジェイソン#2は#1に目をつけたんだと思うのです。人生に欠けているピースを補い合える相手として。
「人生の交換」はお互いに満足するはずだと考えるのは、ジェイソン#2の傲慢さにほかなりませんが、輝かしい功績を残す人生か、平凡な幸せに甘んじる人生か、と問われれば、ジェイソン#1もまったく迷いなく「平凡な幸せ」を選ぶとは思えません。
「隣の芝生は青い」の究極系のような箱(ボックス)が示す真理。それは、人間はどの道を選んでも、選ばなかった方の人生を羨む生き物。そんな人間の悲しいサガを、突きつけられた気がします。
ジェイソン#1と#2を分けたもの
同じ人間でありながら、「愛」を選んだ#1と「野心」を選んだ#2は、明らかに性格が異なります。
セラピストのアマンダによると、人間の気質は「3歳で決まる」……らしいです。ということは、#1と#2は、ほぼ同じ気質を持った人間のはずです。
根本的な「ベース」は同じはずなのに、歩んできた「環境(選んだ道)」が違うだけで、性格も人格もまったくの別人。「完璧」を求めるあまり狂気の泥沼にハマっていく#2と、愛する家族のもとへ這いつくばっても帰ろうとした#1。
#2の冷徹さや傲慢さを作り上げたのが「選択の結果」だとしたら。そんなふうに考えると、妙に空恐ろしくなります。
愛を込めてツッコミます!
ちょっとだけツッコミもさせてください(笑)
物語の終盤、#1の世界に放置された「大量のジェイソンたち」、これからどうなっちゃうの!?っていう猛烈なカオス状態でしたよね。
「同じ顔の男が街に溢れかえってるけど、それはそれとして私たちは別世界へ移住します!」と、爽やかに旅立ったジェイソンファミリーと、彼らを見送った増殖ジェイソンたち。シュールすぎる絵に思わず笑ってしまいました。
それはさておき、疑問に思ったことがあります。
ジェイソン#1の本物は?
まず、ダニエラが選んだ相手は、ジェイソン#1の「オリジナル」だったのか。という疑問。
ジェイソンが増殖した原因はマルチバースの扉を開けまくったから。#2に拉致されるまでは同じ(ひとりの)人間だった。そう考えると、増殖ジェイソン#1はバージョンの差はあれど、「ダニエラを愛し、必死に帰ってきた」という純度は100%同じ。
あの選ばれしジェイソンは、単に「ダニエラのもとに最初にたどり着いたラッキーな個体」に過ぎないのかもしれません。でも、ダニエラが選んだあのジェイソンが、彼女にとっての『本物』になるのかな?純度は同じなのだから。
これだから、マルチバースってやっかい……ですね。(苦笑)
ダニエラがどう思っているのか、本物だと確信があるのか、聞いてみたいところです。
マルチバースマニュアルはあるのか?
そして、ジェイソン#2は、なぜピンポイントで世界を行き来できたのか。という疑問。
マルチバースの箱の中では、そのときの精神状態によって扉の向こう側が決まるという設定です。
#2はもといた世界と、#1の世界をピンポイントで移動していましたよね。目当ての扉を開けるのは、砂浜の中から目当ての砂粒を見つけるような作業のはずです。それができてしまう理由が想像できません。
もしかしたら、開発者のみが把握しているマニュアルがあるのでしょうか。(これも気になるーー!!)
まとめ
カオスな状況に陥りはしましたが、最後に残った核心のテーマは「夫婦愛・家族愛」という、シンプルなものでした。
このドラマが私たちに教えてくれるのは、「どの選択が正しかったか」ではなく、「選んだ道を、どう生きるか」ということかもしれません。
さて、『ダーク・マター』の物語はシーズン2へ続きます。原作はシーズン1で描ききったので、シーズン2はドラマオリジナルの展開になるとのこと。原作者自身が紡ぐ小説の先にある新たな物語に期待が膨らみます。




最後に、私のシーズン2への最大の期待を叫ばせてください。
それはもちろん……ジミ・シンプソン演じるライアンの、大・活・躍(というか猛烈なリベンジ)です!!
#2の策略で、全く関係ない別世界にポイ捨てされた、本作最大の被害者ライアン!
シーズン1では見せ場が少なくて物足りなさを感じましたが、このままで終わるはずがありません。公式情報によると、シーズン2ではアマンダと力を合わせて元の世界を目指すとのこと!
彼に注目していた私としては、シーズン2では#2に負けず劣らずの天才ぶりを発揮してほしいと願ってます。



お読みいただきありがとうございました
