海外ドラマ『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人の真実』ーケイト・ウィンスレットが演じる中年女性の悲哀ー全話まとめて感想【ネタバレ有り】

Mare of Easttown(出典:IMDb)

原題: Mare of Easttown/製作年:2021/話数:7話(完結)/製作国:アメリカ/言語:英語

はじめに

この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

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目次

『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人の真実』全話まとめ感想

このドラマのキーワード

ドラマの要素
  • 犯罪捜査
  • 複雑な主人公(性格やら背景やら)
  • 郊外の小さな町
  • 密接な人間関係
人間関係がミソ

イントロダクション

『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人の真実』はこんなドラマです
作品の導入をまとめてみました

ペンシルベニア州フィラデルフィアの郊外にある田舎町イーストタウン。1年前に失踪した少女ケイティの母ドーンが警察への不満をメディアにぶちまけ、再捜査を命じられた刑事メアは憤りを隠せない。さらに、同級生ディランの子供を出産したティーンエイジャーのエリンが殺害される事件が起きる。それぞれの秘密と過去が複雑に絡み合いながら、メアは新たな捜査を開始する。

主人公メアの背景

主人公メアってどんな人?

メア(出典:IMDb)

主人公メア・シーハン(ケイト・ウィンスレット)

イーストタウンの刑事

家族:母、娘、孫(自殺した息子の子供)と暮らしている

自殺した息子の死を未だに乗り越えられず、人生どんづまり状態

母との関係も良好でなく、孫の親権問題もある

別れた夫は裏庭同然の家で新しい家族を持とうとしている

親友ロリがなにかと支えになっている

評価

IMDb:8.4
ロッテントマト:95%

めっちゃ高評価ですね!
ちなみにわたしの評価は、、、

満点です♡

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全話まとめての感想

ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください

秀作!

語彙がないのが口惜しいくらい、すごいドラマでした。

見どころは、メアの心に積もった悲哀を隠すことなくさらけ出した、ケイト・ウィンスレットの役作り。圧巻でしたー。さらに、近い親戚から遠い親戚まで、どこかで誰かと繋がっている町という背景が鍵となり、事件を紐解く展開も秀逸!

まず、語らねばならないのはメアのこと。

「主演というのは、ただの看板ではなく、主演であるケイト・ウィンスレットが牽引するという意味なのね」・・・と、納得して実感するドラマでした。

彼女の演技が若手俳優たちの好演を引き出し、周囲のベテランがそれを支える。ケイト・ウィンスレットを中心にして、ひとつのチームになった俳優たちの演技のアンサンブルに、いちいち感動したり、感嘆したり。

さらに、(何度も書いてしまうけど)演技だけでなくメアという人間を掘り下げた役作りの素晴らしさ。見た目、雰囲気、これまでの人生が刻まれた(かのような)表情やしぐさといった細部にわたるまで。妥協なし。メアのように、取り繕ったりせずに率直に生きている人に惚れ惚れしながらの視聴でした。(ついつい周囲に合わせてみたり、より良く見せようとする自分が嫌になってしまう)

メアが自分らしくいられるのは、親友ロリがいるからなんでしょうね。良いところも悪いところもすべてを理解して受け止めてくれるロリのような存在は大きいものです。人生そのものを知っているロリがいるからこそ、メアは自分の本質を変えずいられたんではないでしょうか。事件によってふたりの関係も変化するのかもしれないけど、修復可能だと信じたい。そうであってほしいです。

メアとロリ(出典:IMDb)

さて、作品の肝である事件については複雑な思いが残ります。

事件はふたつ。

メアの同級生の娘が失踪した事件と、ティーンエイジャーのシングルマザーエリン殺害事件。

同一犯かどうなのかというところから始まり、執着しているかのようにも見えるメアの刑事魂が事件の謎を紐解きながら、ぐんぐんとクライマックスへ突き進んでゆく流れは圧巻でした。

それぞれ別の事件だったわけですが、どちらの結末もシリアスなものでした。スリリングな逮捕劇ではなかったけれど、考えさせられるのはエリンの事件です。

謎だったエリンの子供の父親はもちろんのこと、真犯人がまだあどけない子供だったという衝撃。

親友ロリの息子ライアンが真犯人。しかも、故意ではなく偶発的な事故で殺してしまった(らしい)という結末。

見逃してほしいと願う母ロリの気持ちも理解できるし、刑事としてのメアの決断も理解できるし。まったくもって、すっきりしない結末でしたが、わたしはライアンを逮捕したメアの決断に賛成です。やはり罪は罪。罪を償わずして先に進むことはライアンのためにもならないと思うんですよね。事実だけを見ると、ライアンは計画的に銃を入手して(結果的に)エリンの命を奪ったんですから。

さらに、すっきりしないこのモヤモヤの素は、ロリの夫ジョンですよ。エリンとの浮気や赤ちゃんの父親であることを隠し、捜査の手から逃げ切れないと判断すると実の弟を身代わりにしようとするなんて。赤ちゃんの手術費が必要だったエリンに対する仕打ちにしてもそうですが、いろいろバレてしまった後に赤ちゃんをロリに育ててもらう件などなど。そんな男でも、ロリは愛してるんですよね。そこが、もー辛いっ。人の心って理屈ではないっていう事実が悲しいです(涙)

ロリが抱えたものを思うと心がしぼんでしまいますが、混乱の中にいたメアのほうは一段落ってところで終わり、ホッとしました。なにより、メアの娘シボーンが町を出て、羽ばたいてくれたことが嬉しかったです。シボーンはメアの希望そのものに思えるので。

さて、このドラマはリミテッドシリーズなので続きはありません。・・・が、わたしは続きを見たいです。やはりロリ家族のその後のことも気になるし、メアには新たな人生を切り開いてほしいから。みなさまの思いはいかがでしょうか?

お読みいただきありがとうございました

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