海外ドラマNetflix版『大草原の小さな家』シーズン1全話まとめて感想|カンザス州インディペンデンス編:自分で選ぶ人生の重み【ネタバレ有り】

Little House on the Prairie/出典:IMDb

原題:Little House on the Prairie/製作年:2026/話数:8話(シーズン1)/製作国:アメリカ/言語:英語/主演:ルーク・ブレイシー、クロスビー・フィッツジェラルド、アリス・ハルシー、スカイウォーカー・ヒューズ

はじめに

この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

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目次

『大草原の小さな家』シーズン1:概要

キーワード

ドラマの要素
  • 西部開拓時代
  • 希望と貧困
  • 生きる力
  • 家族や友人たちとの絆
  • 差別問題
新たな視点で描かれる古典

イントロダクション

作品の導入部分をまとめてみました

ローラ・インガルス・ワイルダーの半自伝的小説「大草原シリーズ」を基にした、新たな『大草原の小さな家』の物語。

19世紀アメリカ西部開拓時代。チャールズとキャロラインのインガルス夫婦は、「自由な土地(無料)」という入植者を呼び込む広告チラシを見てカンザス州インディペンデンスへの移住を決意する。

メアリーとローラのふたりの娘を連れてインディペンデンスに到着したインガルス夫妻は手つかずの土地に居を構え、隣人であるオセージ族家族と交流し、孤独を抱えるジョン・エドワーズと親しくなる。

貧しいながらも未来を信じるチャールズだったが、思わぬ事実が明らかになる。政府から提供される「自由な土地」を開拓したはずが、実際はまだオセージ族と交渉中の土地だったのだ。

評価

データは記事執筆時のものです

IMDb:7.2(/10)

ロッテントマト
トマトメーター(批評家による評価):78%
ポップコーンメーター(一般視聴者による評価):68%

順調な滑り出しですね
私の満足度もまずまず

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『大草原の小さな家』シーズン1:感想

ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください

観る人それぞれに、その人なりの思い出がある作品。それが『大草原の小さな家』だと思います。

かくいう私は、マイケル・ランドン版のかの有名な『大草原の小さな家』を観て育ったのかというと、そうではなく。かといって小説を読んだこともなく。

マイケル・ランドン版を視聴したのは、そう遠くない過去のこと。CS放送局のAXN(現ミステリー・チャンネル)の放送を録画して、ぼつぼつと「ながら見」していた程度。なので、往年のファンではありません。

そんな私が、この『大草原の小さな家』を楽しみにしていたわけは、Netflixで配信されている新解釈『アンという名の少女』が素晴らしかったからなんです。

どんな新インガルス一家が描かれるのか。大人になって観たからこそ感じたふたつの『大草原の小さな家』を比較しながら、感想を綴りたいと思います。

新生!インガルス一家

このNetflix版『大草原の小さな家』は原作小説を基にした作品ということで、マイケル・ランドン版とは一線を画すスタンスが特徴でもあります。

でも、インガルス一家の構図は変わりません。ここはもう、大鉄則ですよね。

そんな絶対的存在のインガルス一家ですが、マイケル・ランドン版とはひと味違うアプローチがされていた印象です。

キャロライン(母さん)

Little House on the Prairie/出典:IMDb

まず、最も違いを感じた人はキャロライン。そう母さんです。

マイケル・ランドン版の母さんは、どちらかというと「揺るがない聖母」といった存在で描かれていたと思うんです。明るい笑顔で家族を照らし一家を支える安定感の塊、というのでしょうか。

でも今回の母さんは違います。

実家と離れて開拓者になった孤独と不安。新天地での厳しい暮らし。しかも、よりによってこのタイミングで妊娠。そんな時に届いた「帰っておいで」の手紙。

夫と離れたくない気持ちと、子どもたちの安全を思う気持ちのあいだで揺れる母さんの迷い。

女性としての人生の分岐点をサラっと流すのではなく、「葛藤しながらも踏ん張る強さ」をしっかりと見せてくれたこと。これは大きな違いでした。

母さんは父さんに従う人じゃなくって、ちゃんと自分自身で選んだ「人生」を生きてる。

今回の母さんを通して、「強さって、迷わないことじゃなくて、迷った上で選び取ることなんだ」というテーマが見えます。

「迷いながらも選び取る!」……それが今回の母さんです。

チャールズ(父さん)

Little House on the Prairie/出典:IMDb

父さんも、マイケル・ランドン版の「絶対的な家長像」から解放されていた印象です。

一家を支える絶対的存在なのは同じですが、今回の父さんはよりフレッシュでした。

不安や迷いを抱えながらも、未来への夢や希望を信じる心の強さ。そして、亡くした家族への思い。

特別な人としてではなく、一人の人間として描かれていたのが新鮮でした。

メアリー(長女)

Little House on the Prairie/出典:IMDb

長女メアリーもそう。長女ゆえに、周囲に合わせて「良い子」でいようとする姿。妹ローラとの関係のなかに滲む葛藤。そして淡い初恋まで。

現代にも通じる悩みを抱える少女メアリー。

「良い子」を演じるのに疲れても、恋にはちゃんとときめく。そんな等身大のメアリーに人間臭い魅力を感じました。

ローラ(主人公・次女)

Little House on the Prairie/出典:IMDb

メリッサ・ギルバート版のローラと比べるなというのは、無理ってものです。

その辺のことは制作陣も重々承知で演出していると思います。

そんな大役に挑んだアリス・ハルシー。頑張ってました。熱演でした。

でも、頑張りが見える分、ちょっとあざといな……と、感じてしまう自分がいました。(;´∀`)

そんなふうに感じた理由は、メリッサ・ギルバート版のローラが「素のまま」の無邪気さがあったのに対し、今回のローラは無邪気さを「演じている」ようだったから。

ここは、ローラの成長とともに変わってくる部分なのかもしれません。なので、乞うご期待です。

「差別」をどう描くのか

『大草原の小さな家』を現代に蘇らせる過程で、最もやっかいで、最も神経を尖らせたのは、間違いなく差別の表現だったと思います。

というのも、私は、この物語が現代でドラマ化されるとは思っていませんでした。「差別的表現」が問題視され、原作者ローラ・インガルス・ワイルダーの名前が児童文学賞から外されるというニュースがあったからです。

南北戦争後が舞台になるとはいえ、人種や先住民との問題を避けることはできないはずです。そこを避けて描いたら、「偽りの物語」になってしまいますものね。

そこで、今作での描かれ方について、考えてみたいと思います。

人種の問題

大いなる課題のひとつ、人種差別の問題から。

ここは意外にもソフトな切り口でした。インガルス一家がたどり着いた「インディペンデンス」は白人社会ではありますが、アフリカ系も、先住民も、地域の一員。

あからさまな差別は描かれず、婦人会に参加させないという“マイルドな”排除にとどめられていて。さらに、アフリカ系の住人について描くサイドストーリーは医師と女店主の恋愛模様。

アフリカ系の人々が抱えていたはずの口に出せない苦悩をスルーした点は違和感がありますが、これは子ども向け作品としての配慮あってのことだったのかもしれません。

先住民との問題

シーズン1最大の見所だったかもしれない、オセージ族との関係。

インガルス一家は隣人であるオセージ族一家と親交を深め、友人になってゆきます。ローラに至っては、同年代の少女グッド・イーグルと大の仲良しになります。

Little House on the Prairie/出典:IMDb

しかし、物語が進むにつれ、その土地がまだ政府とオセージ族のあいだで決着していない土地だったことが明らかになります。

父さんがこの土地を選んだのは、町の実力者が流した都合のいい話を信じたから。伝達手段のない時代、住民は実力者の言葉を信じるしかありません。

結果として、インガルス一家もオセージ族も、同じように利用された者同士だった……と、描かれていました。

土地を奪われたオセージ族の悲しみ、意図せず土地を奪う側になった父さんの苦しみ。

両者の心情を描いてくれたこと。素晴らしかったと思います。

シーズン1は序章だった!

新しい『大草原の小さな家』に満足しつつも、どこか寂しい気持ちがあったのは、マイケル・ランドン版のヒール役ハリエット・オルソン夫人やその子供たち(ネリー、ウィリー)がいなかったからです。

その代わりのような人はいたけれど、オルソン一家こそ、あのドラマをヒットさせた影の功労者だと思っている身としては、やっぱり物足りなくて。

ところが!

ラストで「あのウォルナットグローブへは、ここから出発する」という展開が待っていました。

シーズン1は、まさかの序章……。

これって、原作小説に基づいたからこその展開だったらしいんですが、まるまる1シーズンを費やして「ウォルナットグローブ」に至るまでの物語を描くとは。

この土地で家族同然になったエドワーズおじさんも一緒に旅立つという流れもワクワクしたポイントでした。

Little House on the Prairie/出典:IMDb

シーズン2から登場するネリー・オルソン役も発表されているとのこと。旧作と同じでは物足りないし、かといって嘘くさくなっても困る。“スパイシー”でありながら新しい、そんな絶妙なオルソンファミリーの登場を期待したいです。

まとめ

これから始まるウォルナットグローブでの物語に心躍らせながら、気になるのがこの土地で出会い友人になった人々のこと。彼らのその後を知り得ないのかもしれないと思うと、一抹の寂しさを感じています。

ちょっとしんみりしちゃいましたが、嬉しいサプライズもありました。

第2話のカメオ出演。姿を消したエドワーズおじさんを探すローラたちが森で出会う、恐ろしげなおばさん役。演じていたのは、なんとマイケル・ランドン版でネリー・オルソンを演じたアリソン・アーングリムその人でした。

町の婦人会の一人、みたいな無難な役じゃなくて、あえてローラにも視聴者にも記憶に残るインパクトのある役。ちょい役だからこそ光る、制作陣のこだわりを感じました。彼女が今も女優業を続けていたからこそ叶った、この作品への“継承”のような出演に、静かに感激してしまいました。

迷いながらも踏ん張る母さんの強さ。権力に利用されても恨まず前へ進む父さんの開拓者精神。

金銭的な財産は失っても、何よりの財産は家族。

すべてがこの一言に集約されている気がします。

いよいよ舞台はウォルナットグローブへ。おなじみのキャラクターたちがどんなふうに登場するのか楽しみしかありません。

シーズン2、待ってます!

お読みいただきありがとうございました

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