
この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

『セヴェランス』シーズン2
シーズン2のキーワード
- 2つの人格
- カルト組織
- 創業者一族の闇

セヴェランスとは

セヴェランスの前提は…
作品の舞台となる製薬会社ルーモン産業の特定部門に所属する社員が受ける医療処置。脳に特殊なチップを埋め込むことで、仕事と私生活の記憶を分離する。私生活の主人格(アウティー)とルーモン社内だけに存在する職場人格(インニー)は互いにアクセスできない。
シーズン2のイントロダクション



シーズン2の導入部分をまとめてみました
マークSたちのアウティとの接触が招いたものは、予測不能な新体制だった。分離フロアの管理者はコベルからミルチックに代わり、ミルチックの部下は少女が採用されている。さらにマクロデータ改良部の同僚は全員入れ替わり、元のチームを取り戻したマークSは役員会に直訴する。
アウティの人物像
シーズン2では、マクロデータ改良部メンバー(インニー)の主人格(アウティ)の背景が描かれました。
そこで、私の推測や想像の部分はありますが、主要メンバーそれぞれのアウティについて
どんな人だったのか?
なぜセヴェランスを受けたのか?
などを含めた人物紹介を簡単にまとめてみました。



この先ネタバレを含む内容になります
未視聴の方はご注意くださいね


マークS
(アダム・スコット)
元歴史学教授
妻ジェマを交通事故で亡くす
酒に溺れて大学を解雇される
妹デヴォンが何かと支えになっている
悲しみから逃げるためセヴェランスを受ける
ヘリーR
(ブリット・ロウアー)
ルーモン社後継者
冷酷な性格
インニーを嫌っている
なぜセヴェランスを受けたのか不明




デヴォンG
(ザック・チェリー)
妻と子どもがいる
何事も長続きしない性格
仕事を得るためセヴェランスを受ける(私の推測)
アーヴィングB
(ジョン・タトゥーロ)
家族は愛犬のみ
孤独な暮らし
独自に調査するためセヴェランスを受ける(私の推測)




ケイシーさん
(ディーチェン・ラックマン)
分離フロアカウンセラー
アウティはマークの妻ジェマ
ルーモンの極秘プロジェクトの被験者
不妊の苦しみや悲しみからルーモンの教えに傾倒した?(推測)
自らの意思でセヴェランスを受けたのか、拉致されてのことだったのか不明
画像出典:IMDb
シーズン2まとめて感想



ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください
まずはシーズン2を終えたところでの評価は
IMDb:8.7
ロッテントマト:96%
と、すこぶる高評価なんです。
しっかし、わたしの評価は
と、普通。
シーズン1は私も高評価だったのですが、シーズン2を見終わったばかりの現在のお気にいり度は並。これは私としても非常に残念なことです。
なぜに並レベルな感想になってしまったのかの理由を考えてみたのですが、おそらくシーズン1から時間を開けることなく、期待値マックスで視聴したことが大きな一因だったのだと思います。
シーズン1を振り返ってみると
多くの疑問の答えを得ることができないインニーたちが反乱を起こしたところで終わり、さらに、主人公マークSはカウンセラーのケイシーさんが亡くなった妻のジェマだと知り、上司コベルが隣人としてアウティの私生活に関与していると知り・・・。さあさあ、どうなる?と、気持ちがワクワク盛り上がったところで終わったんですよね。
シーズン2では、この盛り上がったワクワクをいなすような内容で、なんだか肩透かしされちゃったな。と、そんなふうに感じてしまったのです。
もうひとつの理由は、謎の種まきばかりで回収できずに終わるドラマをこれまでにも見てきた経験によるものです。シーズン1が最高潮だったなと感じた作品も多々あるので。シーズン2の内容は、そんな危険なニオイが含まれてたように思うのです。
さらに言ってしまいますが、ミステリアスな雰囲気優先で、ストーリーの一貫性が失われていたように感じます。1話毎の内容は興味深かったのですが、完成するまで全体像が分からないというパッチワーク状態。そんなこともあり、俳優陣の渾身の演技が素晴らしいと感じれば感じるほど(第10話でのルーモン側のドラモンドと山羊の飼育係の対決シーンなど)、ストーリーが薄っぺらに思えてなりませんでした。これは非常に残念に思うところです。
残念なことばかりつらつらと書いていますが、もちろん良かった点もありました。
マクロデータ改良部のインニーとそのアウティを対比できたことで、インニーの性格はアウティの素の資質なのだと理解できました。この世に誕生して以来、分離フロアしか知らないインニーはしがらみとか一切なく、ある意味、無菌室での純粋培養。外での記憶がないことでの弊害はあるけれど、性格だけを見ると、人間性は持って生まれた資質そのものなんですよね。
これは、デヴォンのインニーと面会しているアウティの妻が言い表してました。
「昔のあなたみたい」って。
そんなわけで、彼女は夫のインニーに惹かれてしまうのですが、それを浮気とは言えないわけでして。インニーは彼女が愛した人・・・なんですものね。
そんな視点から考えてみると、ヘリーの冷酷なアウティも素は温かみがある人間なのかもしれません。置かれた立場や、守らなければならない組織の大きさが彼女を歪めているのかも。
さて、マークSはアウティの妻ジェマを救出した後、ヘリーの元へ戻りました。ジェマと一緒に逃げなかった理由は、彼がマークSで、彼にとって大切な人はヘリーや分離フロアの仲間たちだから。
ラストのマークSの選択は理にかなったことでしたが、アウティのマークは統合処置を続行するでしょうね。この先は、ひとつになったマークの人格が鍵になってゆくのでしょうか。
愚痴全開の感想になりましたが、シーズン3も視聴するつもりです。お読みいただきありがとうございました。



