海外ドラマ『シュリンキング:悩めるセラピスト』シーズン2全話まとめて感想|悩める心に共感必至【ネタバレ有り】

Shrinking/出典:IMDb

原題:Shrinking /製作年:2023〜/話数:12話(シーズン2)/製作国:アメリカ/言語:英語

はじめに

この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

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目次

『シュリンキング:悩めるセラピスト』シーズン2

シーズン2のキーワード

ドラマの要素
  • 遺族と加害者
  • 生きがい
  • あるがままの自分
  • 家族のかたち
シーズン2も泣き笑い

シーズン2のイントロダクション

シーズン2の導入部分をまとめてみました

ジミーの新たな試み「ジミーingセラピー」は、停滞気味だった患者たちに変化をもたらす。仕事の充足感も手伝い順調そうに見えたジミーだが、妻が亡くなった事故の加害者が現れたことで、再び深い苦悶の中へ引き戻されてゆく。

一方、先のないジミーとの関係を終わらせたギャビーは「完璧すぎるデリク」と付き合い始め、病気が進行するポールは恋人ジュリーに支えられながら、疎遠だった家族との絆を取り戻す。

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『シュリンキング:悩めるセラピスト』シーズン2全話まとめて感想

ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください

騒がしさの先にある人間ドラマ

全10話だったシーズン1から、全12話に(ほんの少し)拡大されたシーズン2。

妻の死から立ち直ったかに見えるジミーはじめ、ギャビー、リズ、ブライアンのテンションが高く、それぞれが繰り出すマシンガントークにシーズン1からの続きを楽しみにしてた気持ちがしぼみ、いつしかうんざり気分。正直なところ、騒音のような騒々しさでした。

でも、それも序盤だけ。

このドラマの持ち味である、それぞれのキャラクターにフォーカスした物語を見てゆくうちに、あの騒々しい明るさの下に隠された彼らの素顔や本音を知り、心を揺さぶるストーリー展開に感嘆しました。

加害者との対峙

シーズン2最大のハイライトは、ジミーの妻ティアが犠牲になった交通事故の加害者ルイスが登場したことで、再びティアの死と向き合わなければならなくなったジミーと娘アリスの葛藤でした。

シーズン1では加害者に触れることもなかったので、この展開は内心驚きでした。でも、ジミーとアリスがティアの死を乗り越えてゆくためには、怒りや憎しみと折り合いをつける必要があるんですよね。ふたりの中に渦巻く感情は、喪失や悲しみだけではないはずなので。

さらに驚かされたのは、この件をジミー&アリス側からだけではなく、加害者ルイス側からも描いた点です。

不注意で人命を奪ったルイスは、この事故により人生そのものが壊れてしまいました。恋人と別れ、友人もなく、おそらく仕事も失い、犯した過ちのせいで人生のすべてが一瞬にして消え去ったのだと思います。償いようのない罪を抱え込み、今日を生きることで精一杯。そんな彼の絶望が痛いほど伝わってきました。

ルイスがジミーを訪ねた理由は分かりませんが、彼自身も説明できないのだと思います。それが身勝手な行為だとしても、そうせずにはいられないという、切迫した衝動からだったのではないでしょうか。

一方、ジミーにとっては、悲しみという癒えない傷に貼った絆創膏を乱暴に剥ぎ取られたようなもので、ルイスを拒絶するのも当然です。

それでも思わずにはいられません。「もしかしたら、ルイスをゆるし助けることによって、ジミーは慟哭の苦しみから抜け出すことができるかも」と。憎しみが心を蝕むのは紛れもない事実だと思うから。憎しみを手放すことは、ルイスのためではなく、他ならぬジミー自身のためになるんじゃないか、と。

きれいごとだと分かってますが、あくまでもドラマの感想として、このような理想論を語っても良いかなーと思い、書いてみました。

しかし、ルイスよ。ジミーに断りなくアリスと会っちゃいかんでしょ。アリスのほうから接触したという言い訳は通用しないと思います。たとえブライアンが付き添っていたとしても、父親のジミーを通さなきゃダメ!

ルイスの件について私なりの感想やら考察やらを書きましたが、本音を言うと、加害者には登場してほしくなかったです。避けては通れない件だとしても、ルイスのあの絶望を見てしまったら、彼にも立ち直ってほしいと思ってしまうし、心配せずにはいられなくなるので。それでも、彼が犯した過ちでティアが亡くなった事実は消せないわけで・・・。

ホント、どんなふうに受け止めたらいいのでしょう。次シーズンでジミーが何らかの答えを見つけてくれることを願ってます。

デレクについて

さて、シーズン2で特に印象に残ったのは、リズの夫デレクです。

シーズン2からがぜん存在感が増したデレクのおかげで、ジミーたち主要人物たちの根幹にある「善良さ」を改めて実感しました。

デレクの寛容さを見ていると、やはり経済的な心配がないことが精神的な安定につながってるのかな、という世知辛い考えも浮かぶのですが、兎にも角にもデレクのおおらかさが明るいオーラのように物語全体を包みこんでると感じるのです。

このドラマを見ていて感じる温かなものは、デレク発の善良さなのかもしれません。

シーズン3への期待と不安

ジミーたちの物語はシーズン3へと続きますが、不安がぬぐえないのはポールのことです。病気が進行しているポールは、シーズン3ではさらに厳しい状況になっているはずです。

一方で、楽しみな話題は、俳優業から引退していたマイケル・J・フォックスがゲスト出演することです。ポールが患っているパーキンソン病を自身も抱えるマイケルを起用するのですから、感動必至の深い物語が用意されるのでは。

さいごに、ルイスを助けたジミーの心が少しでも軽くなっていますようにと祈りつつ、感想を終わります。

お読みいただきありがとうございました

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