海外ドラマ『イエロージャケッツ』シーズン3全話まとめて感想|加速する狂気と癒えない傷【ネタバレ有り】

Yellowjackets/出典:IMDb

原題: Yellowjackets/製作年:2021〜(継続中)/話数:10話(シーズン3)/製作国:アメリカ/言語:英語

はじめに

この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

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目次

『イエロージャケッツ』シーズン3:概要

イントロダクション

作品の導入部分をまとめてみました


【過去】火事で小屋を失ったメンバーは、姿を消したベンによる放火を疑い、憎しみを募らせる。リーダーのナタリーは「ベンは死んだ」と断言するが、一行から逃げたベンは森の洞窟で生き延びていた。そんな中、関係が悪化していたショーナとマリの衝突が、思わぬ悲劇を招くことになる。

【現在】シーズン2の悲劇的な出来事によりロッティのカルト施設は閉鎖され、メンバーはそれぞれの日常に戻った。ミスティはナタリーの死に打ちのめされ、ショーナは停学になった娘キャリーのことで頭を悩ませ、タイッサは末期がんのヴァンを支える。ナタリーの追悼式も終わり、平穏を取り戻そうとする中、ショーナに届いた「謎のテープ」をキャリーが隠したことで事態は一変し、彼女たちは再び悪夢に引き戻されてゆく。

評価

ロッテントマト
平均トマトメーター:84%
平均ポップコーンメーター:65%

依然として高評価ですね!
結末への不安が大きい私は普通止まり

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『イエロージャケッツ』シーズン3:感想

ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください

『LOST』の影と、結末への期待

シーズン1の感想で「LOSTを彷彿とさせる設定だけど、オリジナルのストーリーに引き込まれた」というようなことを書いたのですが、このシーズン3にして『LOST』の影が色濃くなってきました。


過去と現在を織り交ぜる手法だけでなく、主要人物がひとりふたりと退場してゆく件など、名作アップデート版のように感じているのは私だけでしょうか。


さらに、「あれ?こんな子いたっけ?」と突如として注目度が増した脇キャラがストーリーをかき回し、鮮烈な印象を残し消えてゆく流れも『LOST』を彷彿とさせられました。


こんなふうに、トラウマ的作品を意識してしまうのは、私の『イエロージャケッツ』への思い入れの強さの裏返しなのかもしれません。いわゆるハッピーエンドは望めないにしても、一筋の希望を見せてほしい。『イエロージャケッツ』らしいラストを切望せずにはいられません。

浮き彫りになるショーナの「闇」

過去と現在の姿にどこか違和感があったショーナですが、ようやく焦点が合ってきました。


ドラマ開始時に私が感じたショーナの印象は「おっとりした平凡な主婦」というものだったのですが、それは演じているメラニー・リンスキーが醸し出す柔和な雰囲気によるものだったんですよね。


シーズン3で描かれた彼女には、見た目の印象とは違う激しさがありました。特に遭難生活中の彼女は激しい怒りを隠そうともせず、威圧的で支配的な一面をさらけ出しました。

あの激しさこそがショーナの本質なのか、はたまた遭難生活で変わったのか。

ショーナの本質はこのドラマの大きな鍵になりそうですが、彼女の背景(育った家庭環境など)については描かれていません。シーズン1でジャッキーだけでなくナタリーやロッティの家庭環境が示唆されたことを考えると、ショーナの両親に触れない点は意図的な伏線に思えてきます。

さらに、ショーナの生い立ちが気になる理由は、シーズン1で金策に困ったジェフがナタリーから大金を騙し取った件からです。ナタリーが大金(おそらく事故の示談金)を持っていた一方で、ジェフが妻であるショーナを頼らなかったのは、彼女に資産がなかったことを示しています。

「なぜナタリーには大金があり、ショーナにはないのか」

彼女の激しい怒りや底しれぬ支配欲の裏には、生い立ちが関係しているのではないか。いくつかのピースをつなぎ合わせてみると、やはりショーナの両親や家庭環境に答えがあるように感じるのです。

明かされた「恩人」の理由

愚痴やツッコミが続きましたが、良かった点もありました。


疑問のひとつだった「ナタリーは恩人」の理由が示唆されました。まだ断定はできませんが、それでも謎が回収されてゆく流れは満足です。

タイッサたちがナタリーを「恩人」と呼ぶ理由は、ナタリーが救助を呼んだからだと思われます。もし救助が遅れていれば、メンバーは「仲間狩り」を正当化するようになったショーナの支配下で、恐ろしく過激で過酷な冬を過ごすことになっていたはずですから。

ミスティのナタリーへの思い

さらに、この救助要請の背景から、ミスティがナタリーに執着する理由も推測できます。


ナタリーは、救助が来ない原因はミスティが墜落した飛行機のブラックボックスを破壊したからだと知ったわけですが、その事実を口外しなかったと思うのです。もし、暴露していれば、ミスティは「狩り」に夢中になっている仲間たちの標的になったはずです。


歪んで見えるミスティのナタリーへの思いは、生きるか死ぬかの遭難生活で唯一自分を守ってくれた人に対する彼女なりの感謝の表れなのかもしれません。


ミスティが何をしたか知ったとき、ショーナやタイッサがどう反応するか考えると恐ろしいものがあります。だからこそ、秘密を抱えるミスティは怪しく見えるのかな?……と、私は考えます。

悲惨の一途をたどる過去


厳しい冬から春へと季節が巡るように、イエロージャケッツの遭難生活にも明るい兆しが見えてきたかと思っていたら、とんでもない展開が待ってました。


森の意思を主張するロッティは別にして、リーダーに選ばれたナタリーに反発するショーナが恐ろしいまでに威圧的でした。

何より辛かったのは、コーチ・ベンの顛末です。遭難生活の中で孤立したベンの心情を思うと、悲しくてたまりません。墜落以来、ベンの心は一瞬たりとも休まる暇がなかったはずです。

足を切断され、生徒たちが次々に死んでゆき、ショーナの妊娠が発覚。さらに飢えから究極の選択をする生徒たち。唯一の大人でありながら、なにひとつコントロールできない状況にいたベンのことを考えると、胸が締め付けられます。

そして、ベンを救いたかったナタリーも悲痛でした。恋する気持ちから結果的にベンを窮地に追いやったミスティに自責の念があるのか判断できませんが、墜落直後からの自らの行動の重さ(ブラックボックスを破壊し救助を阻止した)を受け止めてほしいです。そして、ベンの処刑を切望したショーナにも後悔の念が訪れたと思いたいです。

まとめ


シーズン3は、【過去】と【現在】の2本立てストーリーの境界線が溶け合い、大人になった彼女たちが抱える「癒えない傷と狂気」が浮き彫りになる内容でした。それは同時に、ナタリーという「良心の重石」を失ったグループが、崩壊していく様を見ているようでもありました。

シーズン4では、いよいよ救助されるはず。(ですよね?)「現実社会に戻った彼女たち」は、私がいちばん見たい瞬間です。

森での壮絶な出来事を抱えたまま、果たして日常に戻れるのでしょうか。特に、ジャッキーの(あの高慢ちきな!)両親と対面したとき、ショーナは冷静でいられるのか。帰宅後の彼女たちの様子を想像するだけで、いまから期待が膨らみます。


そして、次のシーズン4がファイナルです。すべてを見届けたとき、「見てよかった」と思える結末になることを祈りながら、私の感想を終わります。

お読みいただきありがとうございました

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