
この記事は、管理人しかが作品の世界に浸りながら想像力を広げ、思いをめぐらせながら綴ったものです。素人目線の解釈に基づくため、思い込み、勘違い、間違いなどがあること、あらかじめご了承ください。また、感想はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。
『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』シーズン2:概要
キーワード
- 使命感と疲弊感
- PTSD
- 祝日の救命センター
- プレッシャー
- キャリアの岐路

イントロダクション

シーズン2の導入部分をまとめてみました
救急医療センターの過酷な15時間の勤務シフトを、1話1時間ずつリアルタイムで描く。
舞台は、シーズン1の結末から10ヶ月後の7月4日(独立記念日)。ピッツバーグにある救急医療センター、通称「ピット」。祝日の朝も、いつものように患者で溢れている。
明日から3ヶ月の長期休暇に入る主任医師ロヴィナビッチ(ロビー)は、留守中の後任を務める医師アル・ハシミに警戒心を抱く。アル・ハシミはロビーへの相談もなしに、効率化を目的とした医療用AIツールを導入しているのだ。
さらにこの日は、薬物依存のリハビリを終えたラングドン医師の復帰初日。心穏やかでいられないロビーの長い1日が始まる。
評価



データは記事執筆時のものです
ロッテントマト
平均トマトメーター:98%
平均ポップコーンメーター:84%



文句無しの高評価!
没入感バツグンでした!!
『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』シーズン2:感想



ここからネタバレ全開の感想です
未視聴の方はご了承のうえお読みください
「医療ドラマの進化系現る!」と絶賛した『ザ・ピット』。
待望のシーズン2は、実際の医療現場で起きている様々な問題を詰め込みながら、主人公ロビーを始めとする医師たちの「リアルな苦悩」を描く内容でした。
使命感は毒か、薬か
シーズン2を通して感じたのは、舞台となっている救命センター(通称:ピット)に漂う、重苦しいまでの疲弊感です。
もうね、全員が疲れ切ってるの!(¯―¯٥)
「長期休暇」という名目でピットから逃げ出そうとしているロビーや、シーズン1で患者に暴行された主任看護師デイナだけでなく、希望に燃えていたはずの若手医師たちも壁にぶち当たり、苦悩の沼にハマってます。
まるで、彼らの心がじくじくと膿んでいるようで、見ているだけで苦しくなってしまう。そんな内容でした。
ピットに疲弊感が漂う理由は、人を助ける仕事なのに、助ける側を蝕む現実。やりがいがあるはずの仕事が幸せにつながっておらず、充足感よりも空虚感でいっぱいになってゆく。まるで魂がすり減っていく音が聞こえてくるようでした。
絶望の淵にいる医師たちのもがき苦しむ姿は悲痛でしかありませんが、それが「現実」で「真実」なんですよね。そのリアルな演出は、画面を超えて「重い空気」が漂ってくるようでした。
苦悩のサントス、成長のウィテカー
がむしゃらだった新人たち(メル、サントス、ウィテカー、ジャバディ)も、医療過誤訴訟、専攻、私生活、そしてプレッシャー。と、それぞれが問題を抱えていました。
中でも、サントスは不安定でしたよね。
彼女の不安定な精神状態の理由は、膨大な書類仕事に対するストレスだけでなく、彼女が人一倍ピュアな性格だからかもしれません。
勝ち気で率直な物言いをするサントスですが、本質は繊細に思えます。
患者だった夫を亡くした親子をサポートするウィテカーのこと。ロビーが不在になること。薬物依存のリハビリを経て復職したラングドンのこと。「自分には関係ない」と割り切れば楽なのに、それができないところが彼女の魅力であり、苦しいところなんですよね。
一方、めでたく医師になったウィテカーには頼もしさを感じました。
医師あるあるの傲慢さとは無縁のウィテカーですが、彼は自分のペースでちゃんとステップアップしています。患者の死という厳しい現実に対しても、適切な「距離感」を身につけている姿に感心してしまいました。
そんな精神的な強さを見せつつ、純粋な善意も失っていないウィテカー。サントスも心配してたけど、彼の優しさが裏目に出ないことを祈るばかりです。
ロビーの孤独と、心の叫び
今シーズンのロビーの精神状態は、崖っぷちという言葉がピッタリ。
余裕もなく、苛立ってばかり。声に出すべきでない言葉を吐いてしまうなんて、心が制御不能になってる証拠です。
早朝の病院に捨てられた赤ん坊に語りかけるロビーの言葉から、彼が8歳のときに親に捨てられたことが語られました。そして、かつて彼が漠然と思い描いていた未来は「自分の家族」というシンプルなものだったことも。
「死」と向き合う毎日の中で、ふと立ち止まって自分の後ろを振り返ったとき、そこにあるはずの「生」の温もり(家族)がないことに気づいてしまう。その喪失感は、計り知れません。
ロビーにとって、ピット(病院)は自分の存在意義を証明できる唯一の場所であると同時に、彼が望む「幸せ」から遠ざけ続けてきた場所でもあったんですよね。
頑なにラングドンを拒んでいたロビーの本音は分かりませんが、あれはラングドンを許せないというよりも、自分と向き合いたくなかったからかもしれません。薬物依存と同じとは言わないけれど、ロビー自身、仕事に依存していたのは事実ですから。
空虚さや絶望感を癒やすために何をすればいいのか。次シーズンでは、答えを見つけたロビーに会えるといいな。そう願わずにはいられません。
まとめ
リアルな医療現場を追求する姿勢は今シーズンも健在でした。ただ、正直、生々しいシーンには「ひえぇ〜」となることもありました(笑)
感想も重めになってしまいましたが、来シーズンは「癒しがテーマ」になるとのこと。
ロビーだけでなく、みんなが心からの笑顔を見せてくれることを願ってやみません。そして、過酷な現場を共にしたからこそ生まれる絆の再生に期待しつつ、私の感想を終わります。



お読みいただきありがとうございました


